他人という存在が、自分に与えてくれている、いろいろなこと。

誰にとっても、たとえ社交的な人にとっても、人間関係に少しのわずらわしさも覚えない人はいないことでしょう。

自分と違う性質の、他人という存在は、自分にストレスを与えます。

人との関わりというものがなければ、もっと楽に、もっと自由に、のびのびと過ごしていけるのになあと、心からの本気ではなくても、考えてしまうこともあるかもしれません。

けれど、もしも、そういう状況が実際にあるとしたら・・・、

最初の数日間は、開放感いっぱいで気楽だと思えても、毎日が同じような繰り返しになり、刺激も少なく、きっとすぐに飽きてしまうか、逆に不安になると思うのです。

他人という存在がいることで、自分がこうしなければならない、こうすることを求められるという制限が、いい意味での緊張感となり、自分の姿勢を保つことに繋がります。

自分と違う相手によって与えられるストレスとは、言い換えると刺激です。

そうした違いが、飽きずにいさせてくれて、活気を与えてくれています。

他人が自分に、与えているさまざまなもののうち、わずらわしさの占める割合などは些細なもので、

自分という存在を、いろいろな意味で実感させてくれている面はとても大きいということです。