違いがあるだけでは、対立は生まれない。

人間関係で、「対立が生まれる状況」とは、「お互いの主張に、違いがあるから」ではありません。

違いがあるだけでは、対立にはなりません。

たとえば、山田さんと、田中さんと、好きなものが違い、考え方が違っていても、それで対立には(必ずしも)なりませんね。

対立というのは、どちらも譲らず、合わせず、張り合うからこそ生まれる状況です。

「違いがある複数の主張を、ひとつに集約しようとする」とか、「どちらが正しいか、どちらが優れているか、優劣をつけようとする」ことが、対立の構図をつくりだします。

「違いがある」ことを、そのまま認めれば、対立にはなりません。「それぞれ違っていますね」「そのようですね」で、おわることなのです。

たとえば、政治やビジネスの場で、お互いの利害が絡んでくるなら、譲るわけにいかないこともあるでしょうし、自分側の主張を通さなければならないこともあるとしても、

日常の人間関係においては、「違いがあることを、わざわざ問題視しなければ、対立にならずにおさめられる」ことも、結構あるものではないでしょうか。

お互いに、個人的な思い入れや感情があるでしょうし、状況にもよるでしょうから、すべての関係には適用できないとしても、

「違いがあっても、それはそれでいい」という意識になることで、よい距離感の関係を保つことができるケースがあるなら、そうすることで、お互いが消耗せずに楽にいられますね。

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