行動にふみだせないときや、行動してみたものの実力を出し切れなかったときに、そうなる理由を、「自信がないため」と、とらえているケースは多いようです。
ですが、実際のところは、「ふみだせないこと」や、「達成できなかったこと」と、「自信のあるなし」は、本人が思っているほどの関連性はなく、ゼロではないにしろ、そのことがメインの理由ではないケースがほとんどです。
そうなると、「うまくできるようにしたいから、どうにかして自信をもっていこう」、という取り組みは、あまり効果的ではないことも多いのです。
「自信がないので、できない」状態のときは、「自信がない」と「できていない」という、二つの事柄が同時に起こっています。
しかし、同時だからといって、それが繋がっているとは限りませんよね。
たとえば、「天気がよくないので、外に洗濯物を干せない」というなら、行動ができないことに関連性はありますが、「テレビをつけたままで、電話をしている」としても、その二つは、同じ時間になされているだけで、それほど繋がりはありません。
「○○ない」「○○できない」という、「ない」もの同士は、そこに関連性があるようなとらえ方をしてしまいがちですが、しかし、それは、ケースバイケースです。
できないことを、できるようにするための取り組みとして、まずは自信をつけるという考え方は、それほど効果が大きくならないこともあります。
自信をもっていれば、あまり細かいことを気にせずに、スタート地点に立ちやすいというのは、あるかもしれませんが、そのことがうまく進んでいくことや、結果に繋がることは、たくさんの要素が関連してきますよね。
自信が不要ということではなくて。
自信のあるなしという、感覚的なことと、事実としての事柄を、それぞれわけてとらえていくほうが、改善や解決のための取り組みに役立つ、手法や対象をみつけやすくなると思います。
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