たとえば10段ある階段を、すべて上りきったとしたら。達成感があると同時に少し、ものたりない感覚にもなるかもしれません。
これまで、高いところへ行こうとして頑張ってきた、その勢いは同じだけあるのに、さらに上っていく対象がなければ力が余ってしまいますからね。
そういう気持ちになったら、そろそろ「新しい別のステージ」へと移っていく時期なのだと思います。
新たな活躍の場所を、見つけていく。
同じことにとりくみ続けて数年が経てば、当初に目指したそのままではないしろ、相応の結果がつくられてきているはずです。
そうして10段目に到達しているのに、そのことに気づかずに「まだここでやることがある」「まだ完全ではない」と、同じところで同じことを続けていくのは、力を掛けすぎて空回りになることがあります。
当初に目指したものを上りきって(しかしそれに気づかずに)、さらに上っていく段がないため、質を高くすることに力を使いたくなります。
そういうとりくみも大事なことですが、10段目にふさわしい質の向上も、いずれ達成してしまえば、また同じことが起こり、力が余ってしまうというくり返しになりますから、どこかの時点で「新しい何か」という「力の注ぎ先」をみつけていくことが望ましいでしょう。
これまでのものに、新たなものを「加える」といい。
せっかく上った10段目にそのまま居たいような、新たなことをする不安が、違和感のような不調和のような感覚に結びついてしまうとすれば、それは「これまで積み上げたものを壊して、新たなところへ向かおう」とするからです。
これまで積み上げたものを壊すことなく、それは「そのまま」で、
新たなことを「少し加える」ようにしてみたらいいと思います。
既存の事柄と、新たな事柄の配分は、後からいくらでも調整できますからね。
コメント