特にテーマのない、気楽な会話を「雑談」と言いますね。女性同士が数人集まって、その場でおしゃべりが続くというのは、ほとんどがこうした、その場限りの「雑談」です。
こうした会話が、とても気楽で気分転換になるので楽しいと思う人もいれば、何にも役立つわけでもない、どうでもいい会話をするのは無駄に思えて苦痛だととらえる人もいます。
確かに、ほとんどの「雑談の中身」は、それほど大きな意味も、役立つものもないかもしれません。
けれど、数人が集まって「雑談をすること」には意味があります。
深刻ではない内容だからこそ、お互いに緊張感や警戒感を緩めることができます。
得られる情報や知恵は少ないかもしれないですが、構えなくてすむので気楽でいられますよね。
お互いの、親しさや信頼を作るための「前段階」として、そうした緊張感のない気楽な会話をするという行為を重ねることは、必要なプロセスです。
それぞれの生活や人生の参考になるような、意味や意義のある会話ができるようになるのは、「そこから先」の関係においてのことですから。
雑談は、スポーツをする前の、準備運動のようなものです。
お互いに緊張感と警戒感を緩め、親近感をつくっていくことに繋がり、そこから先の深まりや広がりの可能性を探るという意味で、雑談にはメリットがあります。
その場限りの、どうでもいい話題をしているようでも、お互いに、「どのくらい話が通じる相手だろうか」とか、「自分と価値観は似ているだろうか」と、無意識ながら探り合ったりもしているものです。
あまり話が合わないから距離を詰めないという判断も、雑談の段階だからこそ可能であり、直接的な深い話になったら、それも難しくなりますよね。お互いの表面的な関係を壊さないためにも、そうした軽い話の機会を持つことは役立ちます。
特定のテーマをもつ、深い話ばかりでは、やりとりが重くて疲れます。
雑談という軽い話だからこそ、構えずにいられて、それが役立つこともあるということですね。
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