意思表示は、肯定的なほうが「好印象」になる。

意思表示をする際には、なるべく肯定的な表現をえらぶといいです。「○○をしてみたい」「○○になりたい」というように。

そうすると、人間関係がとてもスムーズになったり、好印象を持たれやすくなります。

具体的なたとえとしては、「外国人と友だちになりたい」「あのお店で、買い物をしてみたい」というような、そのままで意図がわかりやすい言い方です。

それではストレート過ぎて、幼稚に見えるのではないか、相手に求めすぎとおもわれるのではないかという心配もあるかもしれませんが、メリットもいくつもありますし、言い方に工夫していけばいいと思います。

わかりやすさは、好印象になることが多い。

肯定的な表現は、わかりやすくて、スムーズな伝達になります。話を聞く側としては、深読みも推察もする必要がないですから、聞くことへの緊張感がなく、安心感が広がります。

このことの逆を想定して、比較をするとよくわかります。

わかりにくさ、緊張感でいっぱい、となれば、落ち着かない不安感がかき立てられますよね。

しかし、肯定的な表現ばかりになると、ストレートすぎて、「思い込みの激しい勘違いした人」とか、「主張が強すぎる付き合いにくい人」と、逆の意味で自分を誤解されるのではないか、と心配になることもあるかもしれません。

その点が心配ならば、前後に言葉をたしていくと、同じ表現でも、ソフトな印象になります。

たとえば、「○○をしたい気持ちがある」とか、「○○を、いつかできたらいいと思っている」というように。

否定的な表現は、相手に負担を与えることも。

発言をする本人としては、相手に負担を与える気持ちなどはまったくなく、そのときの自分の気持ちに一番近い言葉を選んだだけだとしても、

否定的な表現は、相手に負担を与えることもあるものです。

たとえば、比較の対象もなにもないところから、いきなり「××はしたくない」とか、AとBのどちらがいいかという場面で「(Aがいいと言わずに)Bではないほうがいい」という形の意思表示になると、

では、それが嫌だというなら、あなたは何をしたいのですか?と、さらに先を、相手から自分に尋ねさせたり、ではどうしたらこの人が納得するのかなと、相手に考えさせたりという、ひと手間を「かけてしまう」、「させてしまう」ことになります。

相手へ遠慮する思いからの、「いらない」「いかなくてもいい」などの言動であっても、否定的な表現の印象というのは、不満や愚痴を言っているかのように聞こえて誤解されることもあります。

こういうことは、言葉を選ぶときの習慣となって、深い意味なくつい慣れた表現をしてしまうものですが、相手側の印象を左右することが意外とあるものなので、ちょっと意識的になって気を付けてみるといいでしょう。

しかし、(今までそういう習慣のない)大人が、いまさら肯定的な表現ばかりをするのは、幼稚に思われないかと照れもあるでしょうし、いつもと違うと不審に思われるのではと心配な場合は、

すべてをそうしなくても、「否定的な表現ばかりにならなければいい」ので、まずは気がついたときのみでも、意識的になってみることです。

そして、使い慣れてきたら、肯定的な表現と否定的な表現を使った際の、相手の反応を観察してみてください。

肯定的な表現は、自分が気にするほどには(幼稚である、ストレートすぎる等)悪くとられることはなく、

遠慮したつもりの否定の表現が、逆に、相手を困惑させてしまっていることも、あるものだということが、わかってくると思います。

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