過去の経験を、応用・転用した仕事を考えてみる。

お仕事のご相談を、日々、たくさんいただきます。今までと同じことの繰り返しでは、自分の望む未来に繋がりそうにない、しかし、何をしたらいいのか分からない、何をしたいのかもわからない・・・、

いろんな迷いの気持ちが出てきて「今のままが良いとは思わないが、この先どう考えたらいいのか分からない」、そのような思いでお過ごしの方は少なくないようです。

どのように考え、どのように選択していったらよいのかは、そのケースにより違うので、ここでお伝えするのは「考え方の一例」で、すべてのケースに当てはまるものではないかもしれませんが、参考までに書いておきたいと思います。

10代、20代前半のうちは、新しいことを次々に行って「新たな可能性」を模索していくのもよいですが、それ以上の年齢になったら今まで経験してきたことをベースとして「上乗せ」を考えたり、経験を別の分野に「活用、応用、転用」させていくような考え方をするのもひとつの方法といえます。

仕事の経歴も、広い意味では「波長の法則」が関連していますので、まったく自分の資質に合わない仕事に意味なくついていることはまれで、経験をしてきたことには相応の意味があり、そして「自分自身」が含まれているはずです。

今までの繰り返しから脱したいとしても、まったくの新しい方向へという切り換えは、場合によっては時間だけが掛かり、思うような成果を得られないこともあります。状況によるので一概には言えませんが・・・、新しい方向へ進むのが、無駄だとかダメだとかではなく結果を想定して考えることも大事だと思います。

これが仕事ではなく趣味ならば、好きなことを選択しても誰も困りませんし、自由にしていいと思うのです。けれど仕事の選択は生活に直結します。

若いうちは遠回りも経験、可能性を模索することも経験という考え方も出来るけれど、大人になってなお、その感覚で仕事を考えてしまうと混乱が生じる場合もあります。

今のままが苦しいとか、今のままでは未来がないと違う道を考える際の「一例」として、今までの経験で培った何かの要素を他のところで転用できないかという考え方も取り入れてみるとよいでしょう。

たとえば、私が以前働いていた会社で(別の会社の方から)このような話を聞いたことがあります。営業職の中途採用を行うそうで「化粧品会社の美容部員が応募してきたからその人を採用するかもしれない」と話していました。

美容部員は接客の基礎が出来ているし会話も上手な人が多いから、営業に向いているとのことでした。

私は、その方の会社の業種と化粧品ではあまりに異分野で意外に思えましたが、「仕事の中身や知識は教えて覚えてもらえばいい、それよりも営業としての言動や振る舞いを教えなくていいことのほうが会社としてメリットがある」と。

なるほどなーそういうこともあるのかと、印象深く覚えています。

職種や業種が違っても共通する要素を活かしたり、応用したりして、違う分野での仕事の場を見つけたり作ったりしていくこともできるという一例、でした。

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