会話の「目的」は何か。

上手な会話やコミュニケーションのためには、そのやりとりの、目的とは、どんなことなのかを、自分の中でしっかりととらえて置くことが大切です。

そこがはっきりしていないと、その時々の相手の反応や発言の内容で、あちらこちらとゆれ動いて、何を得るためのやりとりだったのかが、曖昧になったり、把握できなくなったりして、ストレスが掛かります。

何のために、その(やりとりの)場が設けられているのか、何を目的として、会話がなされているのか、そこを、あらかじめ押さえておけば、スムーズでストレスのないコミュニケーションがとれ、相手からも好印象を抱かれるようになります。

やりとりには、必ず、目的があります。

たとえば、就職の面接時に、「あなたは、どんな動物が好きですか?」と聞かれることは、まずありません。なぜなら、採用の基準にも、業務にも、そんなことは関係がないからです。

しかし、一見、業務には関係がなさそうな質問をされることはあるものです。「学生時代に、部活をしていましたか?」と、聞かれることなら、あるかもしれません。業務に直接関係はなくても、部活をしていると、団体行動や上下関係になれているとか、根性があるとか、忍耐力や継続力があるなどと見なされ、その部分が、採用のポイントとなることは考えられます。

ですから、面接の際に、部活のことを聞かれたら、上記のようなことを問われているわけですから、ぽかんとして、「はい・・・、○○をやっていましたけど・・・」などという答えをするよりは、「はい、私は○○をしていて、団体行動から、忍耐力を培ったと思います。良い経験になりました」などと答えれば、相手の言わんとしていることを汲んでいるという点でも好感度が上がるかもしれません。

部活をしていなくても、「していませんでした」とだけ答えるよりも、「していませんでしたが、その分ボランティア活動をしてたくさんのことを学びました」などと言うほうが、よいアピールになることもあるでしょう。

採用担当者が知りたいのは、部活をしていたか否か、という点ではなく、「その人が、採用に値する人か」という点ですから、その「目的」をわかっていれば、たとえ、少々、基準に合わなくても「上手いかわし方、上手い答え方」というものはあるわけで、そういう答え方ができると、「この人は気が利く」とか「こちらの言わんとすることを察するセンスがある」と思ってもらえます。

また別の例えとして、あまり意味のない、世間話のような、その場だけの会話というものがあります。それは、一見、「目的がない」ように思うかもしれませんが、そうではありません。やりとりを重ねて、建設的な結論を導き出すことが目的ではない、というだけであり、「時間つぶし」という会話の目的は存在します。

そういうときには、目的にあわせて、つまり、時間つぶしに合わせて、その場だけのあっさりとした軽い会話をかわしていくことが、双方にとって、最もストレスが少ないやりとりになります。そこで頑張って深い話をすることは、(時間つぶし、という)目的を逸脱して、相手を疲れさせ、自分にもストレスが掛かることになります。

そのあたりを、上手に使い分けるためには、「目的」をとらえていくことはとても大切なのです。

やりとり、会話というのは、相手があることですから、自分の想定したとおりに進んで行くとは限らず、相手次第となるところは、必ず出てきます。

しかし、そもそも、その場とは、その場でかわされるやりとりとは、何を目的としているのか、という基本を押さえておけば、相手の反応がどうであろうと、ある程度の、やりとりの方向性はつかんでおくことはできます。

仮に、相手の反応が予想しないものになったとしても、基本の目的を思い出していけば、話の流れを引き寄せて、結論に導くこともしやすくなるでしょう。

何のために、その場が設けられているのか、何を目的として、会話がなされているのか、意識した場合と、そうでない場合と比較してみると、その違いがよくわかると思います。

この点をあまり考えたことがない方は、ちょっと意識して、試してみるか、またはそういう視点で、話し上手な人を観察してみることですね。

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