現状にふさわしい「自分らしさ」は、時間とともに変化する。

人生の中で、これまでと同じことを変わらず行っているはずなのに、なぜか「以前のようにうまくいかない」時期があります。または、「そこそこうまくいっていても、これでいいのかという迷いがでてくる」ケースもあります。

こういう感覚がでてくるときは、自分がもっているたくさんの「自分らしさ」のうち、メインで使っていく要素を、入れ替えていく時期にあたっていることが多いです。

本を重ねた上に腰掛ける少女

人は多面体の存在で、さまざまな「特徴」「得意分野」「その人らしさ」をもっています。それらを、状況に応じて(無意識も含めて)使い分けをしながら、日常の活動を行っています。

無意識で使い分けの判断ができるのは、慣れているからです。「この場面では、この性質をつかう」「別の場面では、このようにふるまう」というパターンができあがっているので、場面に応じた切り替えが自然にできるのです。

しかし、年齢が上がっていくと、立場が変化したり、責任の範囲が変わっていったりして「あらわすべき自分らしさ」も、ふさわしい要素がかわってきます。

たとえば、キャリアが浅いうちは、受け身でいるほうが「先輩が指示を出しやすい」ので高評価になるとしても、キャリアが長くなれば、同じ態度では「指示待ち」ととらえられてしまうなど、同じことをしても印象が変わることってありますよね。

以前の慣れたやり方を続けていると、期待されているものや、ふさわしいものと、自分があらわしている動きが、微妙にあわなくなってくる時期が必ずやってきます。

こうなったときに、自分の状況を客観視して「その時期にふさわしい自分らしさ」をあらわしていく必要性に気づく人は、こうした迷いを抱えることはありません。

しかし、気づかないまま「以前からの自分らしさ」をメインで使い続けてしまうと、以前は起こらなかった不調和が起こったり、自分的な違和感を覚えたりすることがでてきてしまうのです。

以前と同じはずなのに、以前のようにうまくいかない感覚がある人は、

まずは、この件が関連している可能性を考えて、現時点での「自分のいつもの動き」を見つめなおしてみるといいでしょう。

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