ものごとがうまくいかないときの、対応策の見つけ方として、「何が原因でこうなっているのか」という方向からの思考はとても有意義です。
しかし「誰が原因で、こうなっているのか」という点から思考をスタートさせてしまうと、多くの場合、そこで状況が停滞してしまいます。
なぜなら、「誰が原因なのか」という考え方をすると、たとえば「Aさんが自分の思うような反応を示さないから」とか、「Bさんの協力が十分ではないから」というように、自分以外の誰かが、自分の想定するような動きをしないためにこうなっているという結論になることが多く、
そうなると、「自分のことは変えられるが、他人のことは変えられない」ですから、具体的な対応策をみつけにくいからです。
相手が、たとえば自分の部下であるとか、子どもであるとか、影響力が及ぶ範囲のことならよいですが、そうでない相手の行動を、自分の想定通りにすることはできないので、そこを変えるための取り組みがとっても複雑になってしまいます。
まったくできないことはないにしても、プロセスばかり増えて不確定要素が多くなりますからね。
ものごとが、思い通りにいかない理由は、通常は複数あります。
ですから「誰が」と考えずに「何が」という思考の仕方をしていき、複数の理由の中から、現実的に対応がとれそうなことを選んでいきましょう。
現実的に対応がとれそうなこと、とは、つまりは、「自分のこと」や、「自分の動きによって、変化をつけられること」です。
他人のそれを変えることは難しいけれども、自分のことなら簡単・・・とは言わないけれど、他人のそれよりずっと楽に取り組みができますし、プロセスも少なくてすみます。
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