ひとり暮らしをすれば、自立できるか?

「今の自分は、依存的であると思う。自立心を養うために、ひとり暮らしをしたほうがいいだろうか?」というご相談をいただくことが、しばしばあります。

ひとりで暮らすと、助けてくれる人がいませんから、何でも自分でやらなければならず、確かに「ひとり暮らしならではの経験」は、たくさん積むことができます。

けれど、基本は、「自分の意識の持ちよう」だと思うのです。自立心、というのは、「精神」です。実家で暮らす、ひとりでアパートで暮らす、というのは、「状況の差」にすぎません。

精神的に成熟していれば、どこでも、どんな状況で暮らそうとも、「自立した生き方」は、出来るのではないでしょうか。

大切なのは、自分の意思と姿勢であり、どんな形態で暮らしているか、という状況ではありません。

実家暮らしなら依存、ひとり暮らしなら自立、というような、○か×かにはわけられないものです。

本人が、しっかりしていれば、どんな暮らし方であろうと自立はできます。しあし、自分が依存的だという認識があって、自分を変えたい、自立心を高くしていかなければ、という意欲が強いなら、ひとり暮らしを経験してみるのもよいでしょう。

日常というのは、どうしても惰性になりがちですから、「刺激を与える意味で、大きな変化をつけて、自分を奮い立たせていく」のも、有効な方法のひとつです。

けれど、忘れてはいけないのは、自立心は、ひとり暮らしをする「だけ」で、即座に身に付くものではないという点です。

ひとり暮らしとは、「物理的な状況」に過ぎず、その環境で、自分がどうやって生きていくか、というのが大事な部分です。生き方により、自立心は養われていきます。

その点を、よく考えた上で、ひとり暮らしという環境がベストだ、と思うのならば、踏み切ってみてもよいでしょう。「きっかけ」や「区切り」があったほうが、モチベーションが上がるのは確かですから。

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