否定的な感情も、決して悪いものではないのです。
そればかりになったら偏るけれども、人の心の中には矛盾するいくつもの感情が同居しているのが普通であり、肯定的できれいな感情ばかりを集めることはできません。
すべてのものごとは「裏と表でひとつ」のセットになっていて、表だけ、明るいだけ、光だけの人はいないものです。
もしも、肯定的できれいなものばかりの人がいるとしたら(実際には、そういう人はいないので、説明のための説明、になってしまいますが)、それは、深みがなく、幅もない、あまり魅力的とは言えない人物像になってしまう気がします。
裏と表があるからこそ、表の良さもよくわかるというもの。
否定的なところがあるから、肯定的なところが際立つのです。
両方があるからこそ、一方の価値がよりハッキリとわかるようになっている、比較に役立つ要素なのだと受けとめていけば、(否定的な部分をもっている)自分にも、他人にも、批判的にならずにすみます。
裏というのは、表の裏側という、ただそれだけのこと、なのですよね。
裏が悪い、ということはなく、裏がないほうが望ましいということでもなく。
否定と肯定の関係性もそれと同じで、否定があるからうまくいかない、なんてことはなく、否定を減らせばその分だけ肯定が増えるということでもないのだから、そのままを認めてしまえば、ただそれだけのこと、なのです。
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