相手の話の結論を、自分が話してしまうことの、受け取られ方。

気が利いて、先回りをして察することが上手な人は、相手がしてほしいことや、言いたいことを、先に把握していくことで、喜ばれたり、高評価を得られることがよくあるものです。

それは、人間関係において、相手からの信頼を獲得できたり、早く結果を出せたりして、メリットとなることが多いでしょう。

けれど、そういう気の利かせ方も、「ふさわしい度合い」であることは大事で、「やり過ぎ」になると、相手との関係がこじれてしまうこともあります。

たとえば、相手の話を途中で遮り、「なるほど、わかった。その話はつまりは、こういうことだよね」と、自分が結論を言ってしまうようなことです。

頭の回転が早い人、気が利く人は、相手が言おうとしていることを、「一を聞いた段階で、十が分かってしまう」ことがあります。

そうすると、結論に至るまでの説明を聞くのがまどろっこしくなって、話を引き取って、結論をまとめて自分が話すことが、相手の説明の手間をはぶけるので、親切なような気持ちになります。

しかし、そうした「配慮」が、必ずしも、相手に好意的に受け取られるとは限りません。

特に、相手が女性の場合は、気を付けるほうがいいでしょう。

女性の会話というのは、内容を伝達することだけが目的とはならず、「話すこと自体が、楽しい」と思っている人が少なくないからです。

そういう人の話を、途中で自分が引き取り、結論を纏めてしまうと、相手は、「私が言いたいことを遮られた。話を、取られた」という意識になってしまう事も、あり得ます。

相手が男性の場合は、またちょっと別です。男性は、会話の目的は、解決思考に基づいていて、女性のように、おしゃべり自体が楽しいとかの感覚はそれほど強くないので、伝えようとおもっていた内容が、相手に伝わったら、それでよし、で、それ以上はあまり気にしない人もいます。

たとえば、男性の上司が、「前回の、話の続きだけど・・・」と、話し始めた段階で、「ああ、あの件ですね、日時は決定しました」と、遮って結論を言っても、確認するという目的が達せられれば、それでOK、となるケースは、女性よりは多くなると思います。

ですが、女性同士の場合だと、結論を引き取って話してしまうことが、スムーズに通用するのは、よほど気心が知れている身内同士か、よほど時間がなくて慌てているときくらいでしょうか。そのくらいに認識しておくほうが、無難のように思います。

気を利かせて、先周りしてくことで、自分にも相手にも、助けになることもたくさんありますが、相手がそれをどう受けとめるかという、相手の立場も大事です。

この点は、気が利くタイプの人は、意識しておき、わかっていてもペースダウンをしていくことが、ベターな場合もあると理解しておきましょう。

ちょどよい度合いを、使い分けることが大切ですね。

コメント