思考が早すぎて、「焦り」と「諦め」が発生する。

思考が広がるスピードのほうが、行動を重ねていくスピードよりも速いものです。

思考は、自分の頭だけでどんどん先に進めていけますが、行動をするには、自分だけの都合では動けず、準備もいりますし、環境や状況との兼ね合いを計ることも必要になりますからね。

思考のほうが先行するということは、「思考は、行動の牽引車になってくれる」ともいえます。思考の進む方向へ進んでいけばいいという、行動を伴わせる指針となりますし、思考もエネルギーですから、やる気という力に変換されて、動きを促すことにもなります。

適度であれば、そうしたよい繋がりができます。

けれど、過度になればバランスが乱れます。

思考が先に進みすぎて、「あまりに現実との差が大きくついてしまうと、行動をそれにともなわせて動かすことができない」からです。


思考と行動の「差」が、あまりに大きくついたときに、この差について、どのような思いを抱くかには、2つのパターンがあります。

ひとつは「焦り」で、もうひとつは「諦め」です。

①【焦りタイプ】

「この差を作ってしまうのは、自分の行動が遅いからだ。原因は自分にある」と考える人は、その「差」に抱く思いは、「焦り」になります。

自分が遅いと考えているなら、「自分が変わることで、変化させられる事柄」だと認識していることになります。だから、焦ります。

②【諦めタイプ】

「この差を作っているのは、物事が速く展開しない、周囲や世の中が悪いのだ。原因は自分以外にある」と考える人は、その「差」に抱く思いは、「諦め」になります。

自分が悪いなら、自分が頑張ればよいとしても、「世の中が悪いなら、自分が頑張ったところで、何もかわらない」、という認識になるため、諦めがでるのです。

自分のよくあるパターンを、知っておくことは大事だと思います。

その上で、「いずれにしても、思考が速すぎることによって、生じている感情に過ぎない」のですから、良いとか悪いとか、そういうことではないのだというふうに、感情をきりはなして受けとめていくことです。

自分が悪いのではなく、世の中が悪いのでもなく、「思考のほうが、行動よりも、はやく進むのは当たり前」で、「はやく進みすぎると、差が生じる」という、ただそれだけのことなのです。

感情の生じるパターンは2種類あっても、結論は1種類で、どちらであっても同じで、「思考が先に進むのは当然」という認識の上で、

結論をまとめると、「こういうときは、行動のほうにフォーカス」という姿勢になることです。

両者の差がうまっていけば、自然に、消えていく感情ですからね。

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