自分のよいところは、なかなか自分では気づかないものです。それは「自分にとっては普通で当たり前のこと=優れていること」という場合が多いためです。
自分にとってはまったく意識しないくらいに普通だけれども、他の人からみるとすごいことである、という差があるからこそ、得意でいられる、秀でていられるという状況がつくられます。
ですので、得意なことは、「自分では気づかず、他人が気づきやすい」場合も多いのです。
周囲の人から言われる何気ない会話の中に、自分だけでは気づくことができにくい、「優れているところ」が含まれている場合があります。
ずっと変わらないところは、優れているところ。
以前からの知り合いに、「あなたは、○○なところが昔から変わらないね」とか、「あなたはずっと○○な人だよね」と言われる部分には、あなたの「優れているところ」が含まれている場合があります。
この世には時間という仕組みがあり、どんなものも必ず、時間によって変化していきます。
その中で、変わらず保っていられる事柄は、あなたがそのことに優れている、秀でていると考えられます。だからこそ、変わらず保っていられるのです。
特に、そのことが自分ではあまり意識していない事柄で、「えっ、そうかな。自分ではわからないけれど・・・」と、言われることが意外に思えることならなおのこと、それはあなたの優れている点です。
得意なことほど、自分にとって普通という認識になるので、自覚しにくいことが多いものなのです。
「以前から、ずっと○○ですね」と言われるところ。
たとえば「あなたは若い頃からずっと、元気さがかわらないね」と言われたとしたら、「元気さを保っていられる」という優れたところを、認められているということです。
「あなたは、優しさが変わらないね」といわれたら、年齢を重ねて余裕がなくなり、他人のことを配慮できなくなる方も少なくない中で、あなたはいつも他人に配慮をしていて優しい人なのね、と褒められているということです。
努力の末に変化して、素晴らしさが出来上がることもあるけれど、もとから優れているところは、以前からずっとそうなのだから、以前から自分を知ってくれている方から「変わっていないね(=そうして保っていられるのはすごいですね)」という表現で褒められているんですね。
そういうケースをいろいろ思い出してみると、「自分ではなかなか気づかない、普通だと思っている優れたところ」に気づいていけますね。
10代とか20代になりたての若いうちは、「変わらないね」というのは必ずしも褒め言葉ではないかもしれませんが、それ以上の年齢になったら、変わらず保っていられることを褒める表現として使われる言葉のひとつです。
こういう表現をしてくれる相手は、自分とそれなりに長い年月の知り合いに限られます。最近知り合った相手では、自分の昔を知らないので比較ができませんからね。
・・・ということは、こうした表現をして評価をしてもらえるということは、人間関係を長く継続していられるからこそで、そのこともまた、「○○さんとの関係を、変わらずに保っていられている」という、自分の秀でている点のひとつですね。
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