人とのやりとり、会話の場面で、「あのとき、もっとこんな言い方をすればよかった」とか、「こういう話題で会話をすればよかったなあ」と、後になって思うような、
ふさわしい会話ができなかった経験は、ほとんどの人が、お持ちのことと思います。
とっさに、言いたいことを適した表現で口にするとか、気の利いた話題を選ぶということは、とても難しいものです。
少し時間がたって、冷静になってやっと、「ああ・・・、こう言えばよかった」と、気づくんですよね。
こういう経験をしたときには、「この経験を糧として、次の機会に備える」のがよいです。
気づいたことをいかしていけば、次にはもっと、うまくいくはずですから。
「こう言えばよかった」「この話題をすればよかった」と思うことを、自分の中で、「次に同じような場面になったら使うための、話題」としてストックしておきましょう。
「気が利いたことが言えなくて、いい関係を作ることができなかった」という後悔があるなら、そのときのことを思い出して、「もしもまた、同じような場面になったとしたら、今度はどのように答えたらいいだろう」と考えて、こちらもストックしておきます。
そして、次の機会では、その中から、ふさわしいものを引き出して使っていくようにします。
気の利いた会話ができる人は、意識的であれ、無意識であれ、そういう準備や思考が普段から身についているので、よどみなく、うまい会話ができるものです。
いきなり、何の準備もないところから、楽しい話題が魔法のように次々とでてくる・・・ことはなく、「こういうときは、このような話題をするといいかな」と考えたり、会話が上手な他人のようすを観察して、「そうか、あんなふうに会話をするといいんだな」と、自分にとりいれたりをしているから、いざという場面でスムーズなのです。
会話のうまさというのは、「慣れ」もありますが、「準備」も役立ちます。
特に、慣れという経験が重ねられる前の段階では、前もって考えておくというひと手間が、心の余裕をつくってくれます。
コメント