大人になってから急に、友だちがほしいという気持ちがわいてきたり、強くなってきたりするケースがあるものです。
以前はそんな気持ちになったことがなく、どちらかというと、ひとりでいることが気楽だったのに、「どうして急に、今までと違うこんな気持ちになるのだろう?」と戸惑う人もいます。
それまでは、距離をとった関係でいることが多いなら、「どのように友だちをつくるといいのか、感覚がまったくわからない」という、新たな悩みを抱えてしまうこともありますね。
「急に変に思われるかな?」と、他人からの見られ方が心配になることもありますが、一番大きな「心の動き」は、以前の自分とはあまりに違う気持ちをいだいている、自分への戸惑いの気持ちであるようです。
体力や気力の低下が、そうした気持ちを引き起こす。
こうした変化の一番の理由とは、自分の体力に自信がなくなってきたとか、昔とくらべて不安感が大きくなってきたとかの、「以前より、○○がなくなってきたこと」を、他人の存在でうめたくなるためです。
もちろん、ものごとは、どんなことでも複数の理由からなっており、ひとつの理由からなることはないので、この一点だけという意味ではないですよ。他にもいろんな理由が複合的に絡み合っているのですけれど、一番は上記のとおりです。
若い頃は、自力という力が大きい。
若い頃にそういう気持ちがあまりなかった人は、自力が大きくて、すべてのスペースを自分の力でうめることができていたのだと思います。
または、他人を信用していない人も、他人の力をかりたくないので、自分で頑張ってうめていたのでしょうし、それができるだけの「若さという活力」が十分だったのです。
年齢とともに、他力という価値がわかるようになる。
けれど、誰もが年齢とともに、気力も体力も低下していきます。
そして、人生経験の厚みによって、他人という存在はかつての自分が思っていたよりも悪くないじゃない、という理解も進んで、以前ほどの警戒心がなくなるので、
他人という存在の価値がわかるようになって、「お互いに支え合える友だちがほしい」という気持ちに結びつくのだと思います。
以前より自分が気弱になって、人を求めるようになったとも言えるし、逆に、警戒心がなくなるという成長によって、人を受け入れられるようになったとも言えるでしょう。
自分がそういう気持ちになってきたということは、同年代くらいの人達の中に、同じような気持ちで、「自分の変化に戸惑いつつも、友だちを求めている」人がいるはずなので、
きっかけさえあれば、思っているより簡単に?新しい友だちを得ることができるかもしれませんね。
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