人と関わる経験は、人を推察する力を磨く機会でもある。

相手の気持ちについて、「おそらく相手は、こういう気持ちだろう」と推察ができることには、過去の経験値が関連しています。

たくさんの経験をしている人ほど、「同じ状況になった際の、自分の気持ちは○○だったから」とか、「似た状況で、(その人とは別の)Aさんの場合は××だった」というデータの量が多いということですから。

持ち合わせが多いほど、当てはめて推察できる「過去の、似ているケース」が多くなり、近いものを選ぶことができやすいのです。

もちろん、ひとつひとつの経験がオリジナルですから、過去の経験と、目の前の相手の気持ちや状況がまったく同じとは限りませんが、少なくとも方向性の見当をつけやすくなります。

(まったく同じではないという前提で)「過去の統計としては、こういう関連性であることが多かった」という知識をもって、その事柄に関わることができますからね。

そして、過去の統計で知っていたケースとは違った場合も、「過去の事例とは違い、今回は○○だった」というバリエーションがひとつ増えて、以降の推察を助けることになります。

たくさんの人と関わり、喜怒哀楽をやりとりする、会話をしたり行動をしたり、経験を共有していくことは、自分の中にある「辞書」を増やしていくことにも繋がります。

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