聞き役になるばかりでは、依存してくる人が集まってしまう。

いつも知り合いから依存されてしまう、しつこくつきまとわれたり、一方的に期待されたりしてしまう、こちらが望んでいない人間関係を要求してくるような相手がなぜか周囲に集まってくる、という悩みを持つ人には、以下のような特徴があります。

そういう人は、相手の話に耳を傾けるのが「いいこと」という認識があり、自分の意見を言う前に、相手の意見を聞くことが習慣になっています。

結果として相手が過剰に「自分が受け入れられた」とか「肯定的な受け止め方をしてくれている」という思いを抱きやすいので、依存されてしまうのです。

依存的な性質をもつ相手からすれば、「何でも話をきいてくれる、否定もされない、都合のいい話し相手」になってしまいます。

おたがいの「やりとり」の中で、「なるほど、でも、別の考え方もあるよね」と、途中で自分の意見や一般論を述べていくなら、相手もそこで一度「聞く側」になり、一方的にはなりません。

しかし、まず相手の話をすべて聞く、という順番になってしまうと、相手に「話す側としての主導権」を与えたままの時間が長くなり、相手には勢いがつきます。

そして、実際のところ、反対意見を一切はさまず、最初から最後まで話を聞いた後に、否定的な感想や意見って言い出しにくいですよね。それでなんとなく無難な感想を告げるだけに終わると、そこですっかり「相手のペース」です。

相手の意見を聞くことも、否定せずに受けとめることも、大事な要素ではあるけれど、「度合い」が大事ではないでしょうか。

場合と相手によって、それを使い分けることが大切です。「相手の話を聞いてあげるのは、いいこと」という、シンプルすぎるひとつの基準では、そうした依存になることも起こり得えます。

相手に気付いてもらうためにも、自分を守るためにも、お互いの関係のちょうどよい距離をとるためにも、あえて自分の意見を言うこと、時にはうまく話をかわしたり流したりすること、そうしたメリハリを意識した言動をとると、状況はかわっていくように思います。

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