「以前とくらべて仕事への情熱が薄れてしまったが、これでいいのだろうか。こんなふうに思ってしまうのはこの仕事が自分に合っていないからじゃないか。」という悩みを、仕事をスタートさせてから数年経過した方からいただくことがあります。
そう思ってしまうのは、仕事に「慣れてきたから」です。
言い換えると未知のことが減って、既知のことばかりになってきたので刺激が少なくなったということです。
仕事が「合っている、合っていない」ということは、あまり関係がないですね。合っている仕事でも、そういう感覚になることはありますから。
長く続けていれば新鮮さが薄れていくのは、ある程度はしょうがなく、スタートした時点と同じレベルでモチベーションを保つことは難しいです。時間とともに、慣れによる上達があるかわりに、慣れによる惰性もでてきてしまいます。
同じ事柄をくり返すと、昔のような情熱や意欲が持ちにくくなるのは、誰にでも、どんな職業の人でも起こることなので、その職に留まるか、または転職するかは、その点をふまえて考えてください。
情熱が薄れるというのは誰にでもあるのですから、それ「だけ」を理由に転職しても、転職した先でまた数年経つと、同じような迷いがでてくるかもしれません。
「意欲が持てないのは、現状の何かが間違っているからだ。ならばそれを正さなければ」と考えてしまうと、その職を去るしか選択肢がなくなります。
けれど、「意欲が持てなくなっても、数年経てば、以前と同じ気持ちでいられないのは普通」と思えば、もう少し楽な気持ちで、選択肢を幾つか並べることができるものです(無理にその仕事を続けるべき、ということではなくて)。
仮に、職を変えるにしても、上記を理解した上で思考したり行動したりするほうが、勢いに流されることなく、その時点での最善と最適を、冷静に判断することができると思います。
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