自力という大きな力があってこそ、他力がいかされる。

ものごとをなすにあたり、一番の大きな力は「自力」です。

自分にとって、一番なじんでいる使いやすい力で、自分で方向性をつけて動かしていくことができるからです。

しかし、自分の力だけでできることには限りがあります。他人の力をいただくことで、より大きなことができたり、効率よくものごとを進めていくことができたりしますので、力をもちよって協力することは大事です。

他人からいただく「他力」は、自分の力とは「質」が違っているので、得意と苦手がかみあい、相乗効果がうまれて大きな結果をつくることができます。

けれど、それは自力という基本があるところに、別の力が加わった結果です。自力があるからこそ、少しの他力がいかされていくのです。

自力がまったくなければ、他力をいただいたところで、作用を与えあうことにはなりませんから結果は大きくならないでしょうし、他力だけで作り上げた結果は長続きすることはありません。

他力を与えてくれる相手にも、その人自身のやらなければならないことがあり、他にばかり力をつかっていられないでしょうし、やはり他力という別の力が、自分になじみきることはないからです。

自分の側から立場をかえて想像してみれば、わかりますよね。

自力、他力という区分けは、自分の側からみたらそうなるということで、協力をしてもらうことは「相手自身の自力をいただく」のだから、限度がありますし、求めすぎては依存になります。

自分に与えられている、もっとも大きな自力という力を、信頼して、活用していくことでしょうね。

隣の芝生は青いという言葉があるように、自分の力の大きさはわかりにくく、他人のそれは素晴らしいように思えるけれど、自分にとって一番使いやすい大きな力が備わっていることを忘れずに、それをいかすという姿勢で過ごしていきたいものです。

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