怒りの感情が、一時的な大きな力になることもある。

怒りの感情は、どちらかといえば否定的にとらえられ、抱かないほうがいいという解釈をされることが多いかもしれません。

ですが、そういう感情を、一時的にでも持ったことで、そのときの自分に力を与えたり、支えになったりしている場合もあります。

怒りというのは、確かに、否定的な感情ではあるかもしれないけれども、「大きなエネルギー」でもあるからです。

たとえば、上司の理不尽さに怒りでいっぱいになったが、そこで開き直った仕事ができたので、取引先とのハードな交渉を乗り切って成果を作ったとか、

ひどい扱いを受けて、このままで終わってたまるかと、相手への怒りが原動力となって、成績がのびてきて、以前よりも扱いがよくなって、自分の手腕がみとめられるようになったとか、

そういう経験は、人生をとおして、いくつも存在することと思います。

過去を振り返って、「その感情なしでは(そのときは)いられなかった」と思えるならば、自分の人生にとって、必要であり、意味があったことになりますよね。

そういう力の出し方が、必要なことはありますし、そういう時期もあります。

しかし、怒りのもつ大きな力をいかしていけるのは、「一時的」だからこそです。

長く、怒りをもちつづけてしまうと、進む力になることよりも、むしろ、自分を疲弊させてしまう力のほうが大きく働いてしまいます。そういう意味では、やはり、怒りという感情は、否定的だとも言えるのです。

これから先の未来を、長い目で見据えて、力を出していくならば、「肯定的な思いや姿勢によって、進んでいく」という形が望ましいですね。

肯定的で順行なエネルギーは、刺激の大きさや瞬発力はないけれども、長く持続していくことができる、安定感の大きい力となります。

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