椅子にすわって思考をしているときは、同じ内容がぐるぐると頭の中をめぐっていくだけで、具体的になったり、結論にたどりついたりする確率は必ずしも高くないものです。
思考は、意識という領域をエネルギーがめぐっていくことでなされます。
いつもと同じ状態で、その領域にフォーカスしていっても、同じようなエネルギーのめぐりになりやすいので(慣れた経路をとおってしまうので)、同じ内容をくり返すことになりやすいです。
体を動かすという刺激を外から与えることで、内側を動かしていくほうが、思考が進んでいくことは多いです。
思考とは、内的な意識の領域でなされるものなので、一見、体を動かすこととはあまり関係なさそうで、逆に動かないでじっとしているほうが、思考にエネルギーをたくさん注ぐことができて役立つように思えるかもしれません。
しかし、使えるエネルギーの量が多くても、同じ経路を進むことになれば、同じところをぐるぐるする回数が増えるだけで、新たな広がりにはならない場合もあります。
体を動かすことは、同じ経路を進もうとするエネルギーに、ある意味「イレギュラーな振動」を与えることになるのが効果的なのです。
外からの刺激によって、内的な意識の領域も振動します。
たとえるなら、水がはいった容器を振ることで、中に入った水も一緒に動いていくようなものです。
自分の意識の領域で、よくもわるくも「固まってしまったエネルギーの経路」が、器を動かすことでシャッフルされて、再構成されていくときのくみたての中で「あっ!そうだ!」というひらめきが発生しやすくなります。
ちなみに、この記事も、机に向かって書こうとしているときには何も思い浮かばなくて書けず、気分転換にと、冷たい水で手を洗っているときに(水の動きの刺激にふれていることで)「この題材で書こう」とうかんできた内容です。
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