同じことを長く続けていくと、順調でも迷いはでてくるものです。

ここまで順調に進んできて、今も停滞はいないし、乗り越えるべき大問題が発生していることもなく、今までと同じような動きを続けているのに、

なぜか急に「これでいいのか」「これではない別の何かをすべきでは」という気持ちが持ち上がってくることがあります。

ある目的に向かってとりくむ時間が長くなると、そういう感覚がでてくることがあります。

目印もなにもないところに、ぽつんと自分がまぎれてしまっているような、

今いる場所がどこなのか、何に向かって進んでいるのか、判断の基準となるものを見失ったような不安感がでてきたら、

再度、スタートラインに立って「二周目の動き」をとるようなつもりで(同じ動きに)とりくんでいくのがいいでしょう。

月の近くにいる妖精

スタートから直後の距離はわかりやすい。

スタートした直後は「自分は、これだけスタート地点から前進した位置にいる」ことがわかりやすいです。まだスタート地点が視界に入りますからね。そのことが前進のためのモチベーションになります。

行動の回数が少ないうちは「行動を重ねていくほど上達して質があがった」ことがわかりやすいです。昨日より上達している今日の自分を自覚できれば、それも継続のためのモチベーションになります。

ゴールまでの距離はまだまだ遠いとしても、「スタートから前進した分と上達した分」が、ゴールに向かっている実感になります。

スタートから時間がたつとでてくる迷いがある。

けれど、同じ目的に向かって進む期間が長くなるほど、そうした感覚は薄れていきます。スタートから遠くないうちは、過去を振り返ると「このくらい進んだ」という感覚をつかみやすいですが、

期間が長くなると「どのくらい進んだかがわからなく」なりますよね。

スタート時点は既に遠く、けれど、まだゴールが視界に入ってくる段階でもないとなれば、計るための規準がはっきりしないですから。

そうした状態の不安感が、「これでいいのか」「これではない別の何かをすべきでは」という迷いに結びつくのです。

同じことを続けてとりくんでいけば、ときには、そういう気持ちになることもあります。逆にいえば「それだけスタート地点からたくさん進むことができた」のです。だからこそ生じる感覚なのだから、迷いにおされずに自分を信じることです。

これからは二周目に入るというイメージで。

スタート地点が遠くなるのはいいことで、その分進んできたことのあらわれだけれど、離れるほどに比較対象がなくなり、どのような認識でこれから進んでいく行動を計っていけばいいかわからなくなるときは、

これまで進んできた道を、新たな気持ちで、もう一度重ねて進んでいくようなイメージをもってみるといいでしょう。

スタートからゴールまでを、直線の一本道のようにとらえると、その「中間」に置かれたときに、比較対象となるものを見つけにくくなりますから、

らせん階段のように、同じ所をまわって進むイメージでとらえてみるのです。

同じ道の「二周目」ととらえていけば、自分がこれまでとってきた一回目の動きを比較対象として、これからの動きまでの距離を計ることができます。

これは頭の中だけで行うより、実際にその当時に使っていた資料を見直すなど「動き」の中に反映させていくと役立ちます。

ここまで進んできた事実を再確認できますし、忘れていることを思い出したり、端折っているところに気づかされたり、一周というサイクルでとらえていけることが、新たな目線を作ることとなるようです。

ちょうど年度替わりであり、元号も変わる時期でもあり、そういうイメージをもって進んでいくことにふさわしいタイミングです。

新たな気持ちで、スタートラインに立ってみるといいですね。

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