失敗への怖れから、スケールが小さくならないように。

若さのいいところは、失敗への恐れが小さいことです。経験が少ないということは、「この行動をとれば、○○になれるかもしれないが、しかし××になることもありうる」という想定をする材料が少ないということです。

怖れを知らないため、無謀なことをしてしまうこともあるけれど、失敗しないように無難でいよう、という気持ちもまた少なくてすみます。

大人になるほど、その逆となります。無謀なことはしなくなるけれど、新しいことや、やってみたいことにチャレンジする勢いがなくなり、自然と無難を選んでしまうことが多くなります。

意識的に無難を選んでいることはなくても、「失敗しない」ようにと思うと、動きのスケールが小さくなって自然とそうなってしまいますね。

恐れというのは、いったん知ってしまえば、それを知らなかった若い頃のようには戻れません。経験から身についてわかったことは、もうなかったことにはできませんから、「わかったことをいかしながら、さらに前に進む」という切り換えをしていくことが大事です。

「大人だからそこ、仮に失敗したとしても、挽回する賢さがあるからなんとかなる」し、「いざとなったら、途中で方向転換をする柔軟さもある」と、そのように考えていくことですね。

これは、気の持ちようとかではなくて、実際にそのとおりなのです。

先を想定しながら動いていけるのは、経験からの知恵が身についているからですね。大人だからこそ、経験をいかした行動をとって、人生を豊かにしていくことができます。

無謀になんでもやるべきという意味ではなくて、必要なことまで無難にならないようにしましょう、ということと、大丈夫なことまで不安から消極的にならないようにしましょう、ということです。

経験をいかして、冷静に判断をして、楽しみながらいろんなことをやっていくことができますから。

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