社会に出て働きだしてから、途中で目指す方向性がかわり、資格が必要な専門職を志すケースがあります。
進みたい道が変わることはよくあることですし、別の仕事を経由したことで、学びが深まったり、より広い視点で、意欲を持てることにつながったりもしますので、そういう生き方もあってよいと思います。
しかし、社会に出て一度は別の仕事につきながら、「今の生き方は何かが違う、資格を取って、○○士、○○師、という仕事をしたい」という気持ちになる場合の理由として、「人間関係を避けたい気持ちから、資格取得へ意識が向かっている」ケースが少なくないようです。
自分のコミュニケーション力、会話力に自信がないとか、実際に、人間関係がうまくいかないストレスを抱えている方が、現状を打破する方法として、そちらに向かいたくなることがあるのです。
資格をもつことや、資格職になることで、一般的なコミュニケーションの苦手なところがカバーされるのではという期待感があったり、または、勉強中という環境に身を置いて、人との関わりを避けたいという気持ちもあるかもしれないです。
そのお気持ちはとてもよく理解できるのですが、しかし現実的には、なかなかそのようにはならず・・・、専門技能をつかう業務内での人間関係は必ず発生するわけで・・・、
不特定多数とは関わりがなくなるとしても、むしろ、専門職ならではの、その分野に特化したこだわりと実力を持った方たちの集まりの中に入っていくこととなりますから、むしろ人間関係の大変さが増えてしまうこともあります。
もちろん、資格を目指すことが悪いわけではないですし、どんな選択も自由であり、また、その道を進もうとする努力や意欲の高さは素晴らしいものです。
仮に、人間関係を避けたい気持ちから、専門職の資格を目指すとしても、そのことが望ましい方向転換のきっかけとなり、本人にも、周囲の人にも、よい未来につながることもあるでしょう。
いろいろなパターンがありますから、何が正しくて、何が悪い、という区分けは存在しませんが、
「自分の心の中は、自分が知っておく」ということは大事だろうと思います。表向きの理由と、本当の理由は別であっても、自分がそれを把握しておくことで、冷静になれますからね。
もしも、資格を目指したい気持ちの中に、上記のような点があるとしたら、「資格職になっても、人間関係は存在する」し、「コミュニケーション力は、資格がなくても磨いていくことはできる」という2つの点を、改めて考えてみるといいでしょう。
その上で、やはりそちらに進みたいと思うならば、目指す道で、頑張ってみてください!
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