他の人たちよりも、深く、広く、気づくのは長所です。

他の人よりも、いろんなことに気がついてしまう、洞察力の高い方がいます。

こうして文章でよむと素晴らしいことなのですが、ご本人としては、自分のそうした性質を少し負担に思っていることが多いです。なぜなら、他の人よりも深い度合いで、または広い範囲で気づいてしまうことは、疲れることでもあるからです。

長所としていかす、という受け止め方で。

気がついていながら知らないふりもできず、そして、繊細な感性を持つ方は優しくて親切であることが多いので、気づくほどにやることも多くなり忙しくなります。

そして、このタイプの方は、まだ起こっていない先のことまで「もしもこうなったら・・・」と、心配になったり焦ったりもしやすいので、精神的な消耗も大きいです。

そのため、あれこれと気がついてしまう部分を「直したい」と思うこともあると思いますが、この点を直すことは難しいです。

なぜなら、気がつくこととは、たとえば食べ物を口に入れた瞬間に「辛い!」と思う「反応」のようなものだからです。

気がついたことを、あまり大きくとらえないようにするとか、受け流していくように心掛けるという、その後の対処の工夫はできるとしても、気づいてしまう反応自体は、ほとんど変えられません。

そして、このようにも考えてみていただきたいです。

それは「直す必要がない。長所でもある」と。

一般的に、自分のよいところは普通だと思って過小評価し、悪いところは自覚しやすいため大きくとらえてしまうものです。

そのため、気がつくことについても、負担ばかりが目立ってしまいますが、他の人があまり意識していない部分にまで気がついて、手を掛けられることや、先回りして備えることができるのは「あなたの長所」です。

そのように考えると、長所をいかしてメリットを得ることもできます。おそらくは日常のさまざまな面で、気づくことが役立っているはずです(自分ではそれを「普通」と思っているので気づかないだけなのです)。

短所だと思えば直したくなりますが、長所だと思えば「いかすためには、どうすればいいか」という考え方ができます。そのほうがずっと現実的であり建設的ですよね。

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