手を借りること、そしてお返しをすることで信頼がつくられる。

何でも自分の力で頑張ろうとする人は、「自分のことで迷惑を掛けると、相手に悪い」という気持ちをもっているものです。

相手に負担を掛けたくないという、相手への思いやっている行動のはずが、そうして一生懸命になりすぎることで、逆に「他人を受け入れない頑なさや、拒絶の意思」であるかのように誤解されることもあるので、この点には注意しましょう。

相手に負担を掛けたくないなら、むしろ、「適度に助けてもらう、手を借りてしまう」ほうが、相手に複雑な解釈させないので、そのほうが相手を楽にする場合もあります。

自分のことで負担を掛けたくないという、思いやりからの辞退だとしても、相手の側からすると「もしかして、迷惑だったかな。それとも・・・」というふうに、いろいろ考えさせてしまうという負担、というのがあるからです。

両者が同じような性格で、お互いにそうした気配りの細かいところを理解しあえるならいいのですが、そうでない性格の人もいますのからね。

いろんな反応のパターンがあり、手を借りなかったことで、「余計なことを言ったかな」とか「どうしてだろう」くらいならまだいいですが、「せっかくの、自分の親切を否定された!」ととらえる人もいるかもしれません。

そうしたパターンもあることを覚えておきましょう。

労力の負担を掛けると悪いからと、遠慮したことが、逆に、相手に心理的負担を与えてしまうことがあるので、「断るか、受け入れるか」と複雑に考えるよりも、

「せっかく言ってくれたなら素直に手を借りて、その後、別の機会で借りた分をお返しする」というのが、どちらにとってもスムーズでわかりやすいかもしれません。

そうしたやりとりを重ねることで、いい信頼関係がつくられていくものです。

借りない、とすると、そこでおわってしまうやりとりが、借りることで、次にお返しをするという「繋がり」ができますからね。

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