先日の記事でお伝えしたとおり、
「感じる」ことは、「呼吸」と大きな関連があり、深い呼吸ができる人ほど、感じる力を発揮することができます。
浅い呼吸の人は、感じる力が弱くなるか、または、否定的なことばかり感じやすくなります。不安感にも結びつきやすいので、深い呼吸をすることが大事なのですが、
逆に、不安になりやすい人ほど「不安を感じたくないという怖れから、呼吸が浅くなってしまう」ケースは多いです。
「不安を感じたくないなら、深い呼吸をすればいい」ことなのですが、
「不安を感じたくない人ほど、呼吸を浅くしてしまう」傾向がみられます。
これは「感じることが怖い」から、「感じることをそのものを止めたい」と、呼吸を抑えようとするからです。
実際のしくみとしては、深い呼吸をするほうが安定してくるので、不安を覚えにくいのだけれども、
感じることが怖いとなれば、感じる気持ちの種類などは気にしていられなくて、
感じることそのものを止めたい(そうすれば、不安を感じなくてすむだろう)
そのために呼吸を抑えて、感じる度合いを弱くして、
自分を守ろうとしてしまいます。
しかしこれでは、呼吸を抑えることで感じる度合いを小さくできたとしても、同時に、その力を「不安感という一点に集中させる」ようなものですから、逆に不安感は増してしまうことが多いです。
このことの、本人的な認識としては、
「感じること=不安感」と、結びついてしまっています。
実際のところは、感じる気持ちは不安ばかりではないのでしょうが、
この世のしくみとして「肯定的なものはわかりにくく、否定的なものがわかりやすい」という特徴があります。
下の記事は、「他人の否定的な感情がわかってしまう」ことを書いたものですが、
自分の感情も同じで、否定的なものがわかりやすいです。
それで、不安感ばかりがクローズアップされた認識となり、呼吸を抑えて、感じる度合いを弱めれば、感じなくてすんで安心できるように思ってしまい、
呼吸を浅くして、感じる度合いそのものを小さくしているはずが、
むしろ、不安感に集中してしまっている状態を、自分が作っているのだと、気づくことが大事だと思います。
改善の方法は、普段からの深い呼吸の習慣化、練習です。
感じることは、体感をともないますから疲れます。ましてや、否定的な感情となれば、なおのこと疲れますね。だから、感じないように対処をしたくなるのはわかるけれど、呼吸を抑える方法は、自分が思っているほどの効果をうまないどころか、逆になることが多いです。
考え方を切り換えて、普段から、深い呼吸をすることで、
不安を覚えることや、感じることそのものへの怖れを、手放しましょう。
コメント
不安なときに深い呼吸を心がけていますが、ゆっくり息を吐くことはできるのに、ゆっくり息を吸うことができません(泣)
これ自体がマイナスの感情を表してるのでしょうか…
感じるという感覚を主体にすると、それに関連する大きな要素が呼吸であるのは、記載のとおりです。
ですが、呼吸そのものを主体にすると、それに関連する要素はたくさんあり、呼吸はそのうちの一つに過ぎません。ですので、呼吸の問題が、マイナス感情にあるとは限らないです。
記事内で進めているのは(記事のラストのほう)、普段からの深い呼吸です。そうして習慣にすることが大事だと思います。不安になっているときに、(普段やりなれていないことを)ためしても、おそらく難しいと思うので、普段から意識をしていくのがいいと思います。